TORの業務用WカセットデッキFD-90です、
学校や施設等に設置してありこのメーカー名を知っている方は関係者が多いと思います、
一般には余り知られていないようですね、
シングル機種の同値段帯機種に比べて2ヘッドなので劣る印象が有るようで、
オークションで人気が無く激安で手に入れました、
中身はTEAC Wデッキの最高級機TEAC W-990RXです、
機能は物凄くドルビーB Cにdbx、ダブルオートリバース、双方向並列録音、イントロチェック、etc 等多機能で ヘッドもLC-OFCコバルトアモルファス、サイレント3モーター、とカセットバブル時代後半の製品の様で豪華です。
TEACと操作も同じで取説がメーカーサイトに有ります。
www.toa-products.comやはり入手時は故障していました、
普通古いカセットデッキはベルトが溶けて動作不良が多いのですが、
この機種は業務用機種だけ有ってベルトが丈夫のようで大丈夫でした、
テープ動作もOKで動作確認でパネル表示も問題なく此はラッキーでした、
ベルトの材質が違うのかこの機種はネットで調べてもベルトが溶けた切れたは余りないようですね、
正直Wデッキのベルト交換は面倒で助かります。
故障箇所は・・・
録音再生レベルの左右極端な差
どうやら前オーナーが弄った形跡、
サービスマニュアルを参照し内部の調整で直りました。
ドルビー使用時に歪みノイズ。
フィルター故障のノイズはFMチューナー修理で結構有りましたのでもしかしてと思いまして・・
U703 U803の内部にチタコンが内蔵されていまして其れが経年変化でマイグラレーションを起こしていましたので外して清掃したら直りました。
ドルビーB C dbx基板です
U701のIC cx-20187のブロックダイアグラム
cx-20187のデーターシートは此方
基盤自体は簡単に外れるので改造には楽です、
回路図は片チャンネルのみ記載されています、
この時代の機種は音質が出た頃のCDに匹敵するそうですが、
実際昔のカセットの音質とは段違いでビックリです、
気をよくして早速改造~
赤丸は信号が通過するカップリングコンデンサーで一般のケミコンですので交換しました。
音が良いと聞いて全てセラミックのX7Sに変えたのですが、
セラミック直列になるのが不味いのかドルビー使用時に帰って煩くなりました、
どうも積層セラミックは同じX7Sでも型番によって傾向が違うようです、
X7S 10μはニチコンの両極性のシルミックに変更しました。
4.7μは通電してみんべさんの発見したRDEC71E475K2K1H03Bを入力と出力にいれました、
ドルビー無で聞いたのですが滑らかな音にレンジが広がり是は良いですね!
ドルビー使わなくてもテープヒスも少なく気持ちよく聞けます、
2台のデッキで交互にテープをセットして流し聞きが出来ます、
手持ちのクラシックテープを片っ端から聞いています、
アジマスや歪等再調整はしていませんが音質等に問題は感じませんのでこれでOKにします。
これは良いですね~~カセットデッキはこれで十分かと思いました。
リモコンが欲しくなりメルカリで見つけて手に入れました。
FD-90はリモコンのコネクターは外してあります。
繋いだら問題なく使えるようになりました。